可愛いので旅行者に人気のあるキタキツネ。北海道だけに生息する在来種だが、近年、本州にも生息域を広げつつある。青森県に多くの目撃例があるのだ。
北海道新幹線開通の話題がTVニュースで流れているが、青函トンネルを通過するのは列車だけではないということだ。
キタキツネは、青函トンネルを50キロ以上も歩いて北海道から青森県に何かしてきたものと考えられる。実際のところ、青函トンネル内の監視カメラにキタキツネの姿が映し出されたこともあるという。
キタキツネにあえて嬉しいと喜ぶのは早計だ。キタキツネはエキノコックス症という死に至る病を引き起こす寄生虫を媒介するからだ。
エキノコックスは元々海外から運び込まれ、日本では北海道だけの病気と思われていたが、近年飼い犬を媒介して本州にも少しずつ広がりつつある。2014年には愛知県の野犬からも確認されている。
怖いのは、媒介であるキタキツネと直接の接触が無くともエキノコックスの卵が山菜にくっついていたり、沢水に混入していることがあり、そこから人に感染する可能性があることだ。そのことをよく知っている北海道の人は決して沢水は飲まない。
発症すれば致死率90%とも言われる恐ろしい病気だ。キタキツネが青森県の山野に姿を見せたということは、周辺の沢水は既にエキノコックスに汚染されている可能性があるということ。キタキツネから飼い犬に、飼い犬から人に感染する可能性もある。
十分に用心されたい。
(ぼくの水族園NEWS より)
(ぼくの水族園NEWS より)
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